たった1日で何もなかったかのように2022年12月16日 16:18

毎年思うのですが、ふたご座流星群は12月上旬から徐々にエコーが増えてきてピークを迎えるとあっという間に消えてしまいます。例えるなら軽井沢方面から碓氷峠に向かい群馬県に入ると一気に下り坂という感じでしょうか。たった1日で1週間前のエコー数になってしまいました。


今年について言えば三大流星群の中でも1日あたりのエコーは最も多かったですが、ロングエコーはさほどではなく1分を越えるロングエコーは一つも観測されませんでした。次は1月のしぶんぎ座ですがピーク時刻が日中ということであまり良くありません。それでも楽しみにしたいと思います。

ところで今回は初めてMUレーダー(46.5MHz)を使った観測もやってみました。


調べたところではMUレーダーは流星ヘッドエコーモードだと上空100kmを直径20kmの範囲で走査するようです。今回はその場所を木曽観測所のTomo-e Gozenで同時観測したもようです。

昨晩V型ダイポールで受信した結果VOR程度にはエコーが入ることがわかりました。電波を照射する範囲が狭いにもかかわらずこれだけのエコーが得られるのはやはり1000kWと出力が大きいからでしょう。また、下のHROFFT画像では黄色のエコー強度バーのすぐ上にもエコーが見られます。これはレーダーのパルス(330Hz)の変調によるものと思います。



MUレーダーも常時電波が出ていればいいのですが。スケジュールを見ると月のうち何日も電波を出していないようなのが残念です。