紫金山・アトラス彗星もあと少し ― 2024年11月04日 11:36
昨日は低気圧の通過で全国的に天気が良くなりました。さすが11月3日は晴天の特異日だけのことはあります。新月を少し過ぎたばかりの月の影響がないところで撮影しておこうとまた長野原町まで出かけてきました。3連休の中日だったので草津や白根方面の帰りでしょうか途中ですれ違う車がとても多かったです。
今回はこれまで使ったことがない場所での撮影です。Googleマップで見当をつけて行くのですが実際に夜になってみないと街灯などの影響はわかりません。今回も近くに街灯があり、車を衝立代わりにして撮影してきました。
朝方まで降っていた雨の影響でやや水蒸気が多い感じの空ですが、それでも天頂付近は天の川が北東から南西に流れて久しぶりに心が洗われる思いでした。彗星は前回よりもやや小さくなった感じです。詳しいデータはこちらです。
いつも彗星核を中心に置いた構図だったので今回は尾を中心にした構図も撮影してみました。尾の先には2つの散開星団も写り込んでいました。
紫金山・アトラス彗星は現在が日没後の空では最も高度が大きく見やすい時期で、これからは次第に高度が下がって来年1月末には早朝の東天に移ります。月齢などを考えると11月下旬が今年最後の撮影チャンスかもしれません。
天体シミュレーションソフトStellariumについて ― 2024年11月09日 21:45
天体写真の構図のシミュレートは普段使っているSuperstarVでもできるのですが、ちょっと不便な所もあるのでもっと簡単にできるフリーソフトはないかと調べてみたらすばらしいソフトが見つかりました。私が知らなかっただけで実際に使っている人は多いのかもしれません。このソフトはStellariumといって無料のオープンソースプラネタリウムです。ダウンロードはこちらからできます。
まず画面が圧倒的に美しく、月を拡大すると月縁がゆらゆらとしながら動いていく様は実際に望遠鏡で見ている感じです。またその時期に観察可能な彗星や流星群の放射点、人工衛星も表示されます。構図のシミュレートは望遠鏡の焦点距離やカメラのセンサーサイズを登録すると簡単に表示しますし、Canonのカメラなどは予め登録されています。
また、まだ実際には試していませんが、ASCOMプラットフォームを経由して赤道儀のコントロールもできるようです。
これだけの機能が盛り込まれて無料とはとても考えられないソフトです。開発された方に感謝です。
青森VORの周波数変動? ― 2024年11月15日 11:14
最近青森VORのエコーが安定しない状態が続いています。下は今月11日の21時10分から30分までのHROFFT画像です。20分を過ぎた辺りから明らかにエコーの位置が高くなっていくのがわかります。流星エコーはドップラー効果で多少エコーの位置がずれるものですが普通はこれほど大きくはなりません。
同じ周波数の他局の電波ではなさそうなので、青森VORの奇数月の送信機がどうも周波数変動を起こしているようです。VORの業務では特に支障はないのでしょうが、流星電波観測ではちょっと困ります。ノイズをなるべく拾わないようにカウント範囲をギリギリに設定しているので、時々範囲外にエコーが出てしまうのです。SDR#の設定で何とかうまく収まらないか試行錯誤を繰り返しています。
今年のしし座流星群 ― 2024年11月18日 16:12
小さくなった紫金山・アトラス彗星 ― 2024年11月19日 09:16
昨日は日中冷たい北風が吹き荒れていましたが、日没から月の出までのわずかな時間に紫金山・アトラス彗星が撮れるのではないかといつもの観測地まで出かけてきました。西の空には絶え間なく雲が流れ込んで来ます。赤道儀の極軸を合わせたつもりでいたら本物の北極星が雲の間から現れて大慌てです。
最近は雲の中の紫金山・アトラス彗星ばかりですが、これはこれで雰囲気があっていいかもしれません。同じレンズで撮っていますが前回に比べるとだいぶ小さくなってきたのがわかります。晴れた空でもう一回くらい撮っておきたいものです。詳しいデータはこちらで。
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