107PHQ ⑥レデューサ使用時の周辺減光と星像2026年01月29日 13:31

107PHQにはF7がF4.9になる専用のレデューサ(×0.7)が用意されています。このレデューサは口径が約75mm、質量がアダプタを含めて約600g、レンズはEDガラス1枚を含む3枚構成となっていて結構な存在感があります。また、周辺減光はレデューサなしの時に比べてかなり大きくなります。そのためフラットを合わせるのがなかなか難しく、いまだにぴったりと合ったフラット画像が得られていません。



レデューサを使用しない場合の星像は四隅まで素晴らしいものでしたが、レデューサを使用した場合どの程度星像が崩れるのか例によって107PHQ+RD(左側)とε-160(右側)との比較画像を載せてみます。


焦点距離は107PHQ+RDが524mm、ε-160が530mmなのでほぼ同じです。このままでは細かな違いがよくわかないので左上を拡大してみたのが下です。


この画像ではどちらもそこまで星像が崩れているようには見えませんが、元画像を強拡大してみると107PHQ+RDの方が隅の方でやや変形が大きい感じです。

このレデューサについてはバックフォーカスの55mmを少し伸ばすと星像がよくなるようなことも言われていたので、工作用紙でスペーサを作成し、スペーサを入れた場合周辺部の星像がどう変化するか調べてみました。


馬頭星雲周辺を撮影した画像(右下)の白枠の部分を拡大しています。
画像の左上がスペーサなし、左下が1.5mmのスペーサ、右上が3mmのスペーサを入れた場合です。


3mmでは明らかにコマ収差や色収差が大きくなっていて星像が悪化しています。レデューサなしと1.5mmは大きな違いはありません。全体的にはレデューサなしが良いようです。

結論として107PHQはレデューサをつけてもつけなくてもε-160と同等以上の星像を得られますが、レデューサを使用した場合、周辺減光が大きいためフラットが合わせにくく四隅の星像の変形がやや大きくなります。また、レデューサのバックフォーカスについては特に調整する必要はないといえます。

ε-160よりも解像力は優れているが露出時間が4倍必要なノーマル107PHQを使うか、ε-160と焦点距離は同じで2倍の露出時間がかかり、四隅の星像が少し負けている107PHQ+RDを使うか、最も早く撮影ができるけれど少し重くて光軸調整が必要で、スバイダーの光条が時々悪さをするε-160を使うか悩みは尽きません。

107PHQ ⑤カメラアダプタによる内面反射2026年01月27日 13:44

実は直焦点で撮ったM31の画像を処理している中でちょっと気になるものが見つかりました。右下の矢印の先にあるものです。


この日はすぐ近くにあるM33も撮っていたのですが、こちらにも矢印の先に何か怪しげなものが写っています。


これを見てピンときました。以前C9.25で撮影をしていて同じようなリングのかけらを見たことがあるからです。これはおそらく写野のすぐ近くに結像する明るい星がカメラアダプタかマウントアダプタの内面で反射してこうした悪さをしたものと考えられます。さっそく手持ちの植毛紙をそれぞれの内側に貼り付けました。


その後何度か撮影をした中ではこうしたリングは見られなくなりました。無事解決ということならばいいのですが・・・
ところで2枚の写真とも四隅が少し明るくなっています。これは以前使っていたEOS純正アダプタで作成したフラット(四隅がけられている)を使ったためにこうなってしまいました。この後もフラットには色々苦労することになります。

107PHQ ④749mm直焦点のガイドと星像2026年01月25日 16:46

EF-RF変換アダプタによるけられの問題が解決したので、直焦点(749mm)での撮影を行ってみました。撮影対象はM31アンドロメダ星雲です。この時期は天頂に近いところから撮影を始められるので好都合です。

撮影の前に少し心配だったのはガイドでした。ガイドカメラのレンズは焦点距離75㎜、F2.5で、107PHQの焦点距離はガイドカメラの約10倍になります。販売元のK-ASTECでは10倍くらいまでは大丈夫ということでしたので信じるしかありません。


結果的には特に問題はありませんでした。こんな小さいカメラで焦点距離10倍の鏡筒をガイドできるのには驚かされます。

さて、肝心のM31の画像ですが、カメラはEOS Rで5分×6枚(左側)。比較のために以前ε-160とEOS 5DⅢで撮影した4分×16枚(右側)を用意しました。


画角的には107PHQの方が画面いっぱいにM31星雲が捉えられて迫力があります。

次に各画像の中心部と四隅の拡大画像を見てみましょう。これも左が107PHQ、右がε-160です。


撮影条件や画像処理が異なるので単純に比較はできませんが、107PHQも決して負けていないようです。ε-160(デジタル対応補正レンズ)は焦点距離530mmのF3.3なので、F7の107PHQは露出時間が4倍必要ということになります。それでもε-160を超える写真が撮れればこの鏡筒を使う意味があります。だだ実際にどれだけの時間をかければε-160を上回る画像になるかは気になるところです。

107PHQ ③マウント変換アダプタのけられ2026年01月24日 18:30

前回は眼視での感想を書きましたので、今度は撮影を中心にお話してみたいと思います。107PHQはフラットナーを内蔵しているため、749mm、F7の鏡筒単体でも撮影が可能なのでまずはそちらからです。
カタログ上はイメージサークル44φでフルサイズに対応となっていますが周辺減光やけられはどの程度か気になるところです。カメラアダプタは48mmと54mmの二種類が使えるのですが、念のために54mmの方を購入しました。確認のため青空を撮影してステライメージで確認して見てみると・・・


全体にフラットですが、54mmのアダプタを取り付けたにもかかわらず、わずかに角がけられています。これではフラット補正で苦労しそうです。色々考えて思い当たったのはEF-RFマウント変換アダプタでした。


これまで使っていたキヤノン純正アダプタ(左)は内部がCMOS面に向かって絞り込まれた構造になっています。もしかしたらこれが原因で隅の方にけられが生じているのではないか、そこで急遽右側のようなストレートタイプのアダプタを購入して再度試してみた結果が下です。


見事に隅のけられがなくなり一安心です。これまで使っていた純正アダプタは今後カメラレンズ専用にする予定です。

107PHQ ②赤道儀への取り付けと眼視の印象2026年01月23日 22:22

これまでに107PHQを外に持ち出して色々テストしてきました。そこで気づいた点などを取り上げてみたいと思います。

赤道儀への取り付けではSKY90が40cmのシャフトの中間位に4.6kgのウエイトでバランスが取れたのが、107PHQではさらに15cmの延長シャフトをつけてその接続部分当たりでバランスが取れる感じです。
また予想はしていたことですが、鏡筒を天頂付近に向けると接眼部が腿のあたりまで下がってしまうため、観望も撮影も立って行うのは苦しく延長ピラーが欲しくなります。


この鏡筒はフラットナーを内蔵しているので眼視でも良好な星像が得られるということなのですが、実際にXW20mm、XW5mmアイピースで覗いてみると視野全体が素晴らしい点像の星です。望遠鏡でこんなに美しい星を見るのはおそらく初めてです。広角アイピースがようやく生きた感じです。まだXW40mmでは覗いていませんが倍率18.7倍、瞳径5.7mmとなるのでこれも楽しみです。


ちょっと残念な点としてはアイピースアダプタの奥行が短いため、2インチサイズのダイアゴナルを使用するとしっかり固定できないことがあります。この点は改善してほしいところです。