アトラクス赤道儀のウォーム調整 ― 2023年06月22日 14:31
超新星SN 2023ixfを撮っていたときにアトラクス赤道儀が動きがおかしかった件で、今日はちょうど雨も降っているのでどこまでできるかやってみました。
アトラクス赤道儀はビクセンが今から30年程前に生産していた赤道儀で、両軸パルスモーター、±4秒のピリオディックモーション、赤緯体が分離できるデザインで当時ビクセンのフラッグシップ機でした。これを12年ほど前にようやく手に入れ、しばらくDOG-NS-5000で使っていましたが、あるとき突然動かなくなってしまいました。調べてみるとグリースが劣化しているところに高速導入を繰り返したためギヤが焼き付いてしまったのでした。
困っていると運よく以前EM-100の改造でお世話になったK-ASTECがアトラクスの新型モーターによる改造を始めるということですぐにお願いしました。
出来上がってきたものは本当に素晴らしく、これまでほとんどトラブルはありませんでした。下がその赤経モーター部分です。
問題は赤経ホイールとウォームのあたりが強く、微動やガイド撮影で動きがピョンピョン跳ぶ感じになることです。冬の間は感じなかったので、おそらく暖かくなってホイールがわずかに大きくなり、ウォームとの隙間がなくなったのでしょう。
モーターを取り外し、ウォームを直接回してみると確かに遊びがなくてきつい感じがします。それにグリスも硬くなっているようです。
そこでウォームブラケットのねじを緩め、軽く押し当てるようにしてあたりを調整し、わずかに遊びがある程度で固定しなおしました。試験運転ではいい感じで動いていました。あとは本番で実際の星の動きを見てみたいと思います。しかしこの天気ではだいぶ先に行きそうです。それからいずれグリスの交換もやらなくてはいけません。
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