ー2024年4月ー2024年04月01日 01:58

FROを89.1MHzに変更 ―2024年04月02日 12:15

新観測用PCの導入 ―2024年04月08日 20:16

時刻同期設定の追加 ―2024年04月09日 15:06

最後?のポンス・ブルックス彗星 ―2024年04月11日 11:46

103.2MHzアンテナを片持ち式に変更 ―2024年04月15日 10:52

103.2MHzさらにエコー増加 ―2024年04月21日 17:43

4月こと座流星群を捉えた! ―2024年04月23日 18:08

89.1MHzで複数のキャリア確認 ―2024年04月24日 11:26

本当に最後のポンス・ブルックス彗星 ―2024年04月26日 11:44



FROを89.1MHzに変更2024年04月02日 12:15

先月まで95.9MHzでFROを行ってきたましたが、日中の太陽光発電からのノイズがあまりに酷いため、今月から89.1MHzに変更することにしました。私の環境では昨年から90MHz以上の周波数では太陽光発電のノイズが目立つようになり、日中の自動カウントはほぼ不可能、マニュアルで何とかしのいできたものの限界を感じていたところでした。
89.1MHzはエコーは若干少なくなりますが、これまでの95.9MHzに比べればノイズの影響が少なく、何とか自動カウントができそうです。写真右側の5エレ八木がソウル方向に向けた89.1MHz用のアンテナです。ライブはここからご覧下さい。


なお、その上の垂直3エレ八木で以前受信していたウラジオストクの103.2MHzをまた受信し始めました。現在日中はとんでもないノイズですが、深夜1時~朝7時は放送がキャリアになるため以前の韓国FROのようなイメージで流星エコーが受信できています。これもしばらく試験運用してみようと思っています。


新観測用PCの導入2024年04月08日 20:16

これまで試験用LIVEに使っていたWin7の自作デスクトップをEPSON Endeavor ST-200E(写真右)に置き換えることにしました。これまでのPCでも使えないことはないのですが、夏は発熱が多くて大変なことや、昨年中に比較的安価に最新のST-200Eを手に入れていたので、延び延びになっていた設定作業をやっと昨日から始めたところです。


今度のPCはWin11が入っているのですが、Win10とは勝手が違うところもあってなかなか作業が進みません。最初にSDR#のインストールで躓きました。ZADIGでドライバーをインストールできなかったり、デバイスドライバで何とかデバイスを認識しても、今度はSDR#の方でデバイスが出てこなかったりとだいぶ手こずって何とか動くようになりました。どうも解凍したファイルに問題があったようです。
今日はファイル共有の設定を行っていたのですが、ここでもまだうまくいっていません。時々しか触らない部分の設定はネットを参考にしながらでも記憶力の落ちた頭では大変です。それに机の上もマウスやキーボードで大変なことになっています。
<追記>ファイル共有無事解決しました。最初からここを見れば良かったです。

時刻同期設定の追加2024年04月09日 15:06

流星電波観測に使用するPCはできるだけ正確な時刻に設定されていることが大切です。通常PCではマザーボードに組み込まれている電池と時計で時刻を保持していますが、毎日1秒程度の誤差が生じます。そのためWindowsではデフォルトで一週間ごとにNTPサーバに同期するように設定されています。それでも最悪7秒のずれが生じる可能性があるわけで、このまま使うと流星エコーの同定などを行う上で問題が出てきます。
そうした場合の対応としては時刻同期用のフリーソフトを使うのが一般的ですが、私の場合はあまりソフトを増やしたくないのでWindowsのタスクスケジューラを使って各PCの設定しています。今回の観測用PCもこの方法で設定したので自分の備忘録として書いておきます。
まずタスクスケジューラを開きます。
Win10ではスタート→Windows管理ツール→タスクスケジューラ
Win11ではスタート→すべてのアプリ→Windowsツール→タスクスケジューラ

タスクスケジューラが開いたら
タスクスケジューラ ライブラリ→Microsoft→Windows→Time Syncronizationとツリーをたどっていきます。

名前の欄のSyncronize Timeをクリックし、右側の操作の欄からプロパティをクリックします。 次にダイアログの中のトリガータブをクリックし、左下の新しいトリガーをクリックします。


すると上のような新しいトリガーのダイアログが開くので、設定のラジオボタンを毎日にします。開始時刻がそのままで問題なければ有効にチェックが入っていることを確認してOKボタンを続けて押せば設定終了です。私の場合はさらにタスクの開始の中からスタートアップ時を選んで時刻同期を追加しています。

これで概ね誤差1秒以内のデータが得られると思います。すでの他の観測用PCでは3年以上休みなくはたらいていますので、間違いないでしょう。

最後?のポンス・ブルックス彗星2024年04月11日 11:46

昨日は全国的に天気が良く月齢は1.4で撮影には好条件でした。ただ、18:20の日没時に彗星の高度は22°、19:44の薄明終了で高度は5°しかありません。恐らく撮影可能な時間は19:00~19:40くらいでしょう。GPVではこの時間から薄雲が広がる予想でしたが運を天に任せるしかありません。日没頃には到着できるよう機材を準備して出発しました。撮影場所は4回目と同じ赤城山麓です。


案の定西から薄雲が広がってきていました。低空を狙う場合その方向に十分な晴天域がないと難しいものですがそんな日はそう滅多にはありません。今日は諦めるかと思っていると雲が次第に薄くなっていきます。慌てて機材の準備を始めましたがまだ北極星が見えません。やむを得ずだいたいの位置を合わせて作業を始め、終わった頃にやっと北極星が見えてきました。彗星はカメラのライブビューでも確認できましたが、薄雲は残っていてすぐそばにある細い月がぼんやりしたりはっきりしたりするのが良くわかります。


以前まではカメラの露出時間を1~2分で撮っていたのですが、これでは完全に露出オーバーです。15秒でもまだオーバーになってしまうので最初の20枚は望遠鏡にキャップをかぶせてダークを撮ることにしました。改めて日が延びたのだなあと感じました。その後本番を20枚撮り、さらに30秒露出を同じように撮ったのですが、流石にその頃には高度が下がっていい画像は得られませんでした。下は15秒露出のものです。詳しいデータはこちらで。


いつも感じるのですが彗星撮影はスリリングです。そしてそこが楽しいところなのかもしれません。月齢からポンス・ブルックス彗星の撮影は今回が最後となるでしょう。次はこの秋に接近する0等級の大物紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)です。ヘールボップ以来となるか期待したいと思います。