89.5MHzの謎の電波2023年09月29日 10:48

今朝8時頃、89.4MHzのSDR#画面を見ていたら、89.5MHzに電波が出ていることに気づきました。下の画面はそのときのものですが、赤いカーソルが89.4MHz、その左が89.3MHzのFMほんじょう(埼玉県本庄市)、カーソールを挟んでちょうど反対側に出ているのが件の電波です。実はこの電波については過去にも何度か見たことがあったのです。


どこかの放送局の電波かと調べてみたのですが、関東周辺に該当する放送局はありません。さらに不思議なことにステレオ放送と思われる副搬送波が確認できます。また観察を続けていると、フェーディングを繰り返しながら次第に強くなり、3分ほどするとフェードアウトしてしまいました。
気象条件で遠方のFM局が受信できることはありますが、日中に数分間も無変調状態というのはおかしなものです。ということでこれは既存のFM局ではなさそうだと思い、89.5MHzでステレオのFM電波を出すものを考えてみました。

実は89MHz帯はかつてアナログテレビ放送があった時代、互いの混信を防ぐためにほとんど使われていなかったのです。そこに目をつけて微弱電波のFMワイヤレスマイクやFMトランスミッターが周波数を設定していました。もしかしたら今でもあるのかもしれないと思い調べてみたらあったのです。現在でも車の中で携帯からFMラジオに電波を飛ばして音楽を聞くため、様々なFMトランスミッターが販売されていることがわかりました。

原因がこれだとすると無変調状態のまま電波が出ていたり、フェーディングをしながら数分で電波が受信できなくなってしまった理由も納得がいきます。恐らくFMトランスミッターを89.5MHzに設定し、音楽をかけないまま走行した車があったのでしょう。これまで同じような時間帯に何度か確認できたことから通勤の車だったのかもしれません。

しかし、電波法に触れない微弱電波だとすると移動する車の中で出た電波が数分間も受信できるというのは疑問です。もしかしたら違法に出力の大きいものを使っているのかもしれません。何はともあれ89.4MHzでなくてよかったということです。