おひつじ座昼間流星群のピークは難しい!2022年06月16日 17:22

9日におひつじ座昼間流星群(ARI)がピークを越えたらしいことを書いたのですが、どうもそうでもなかったようで、改めて書いておきたいと思います。前回そのように書いたのは、参考にした資料で7日がARIのピーク、9日がペルセウス座ζ(ZPE)のピークとされており、VORやFROのエコー数がやや減少し、CMORのスカイマップ上でもARIやZPEの活動が下がったように見えたからでした。ところがその後エコー数は増減を繰り返し、1時間あたりのエコー数の最高値も何度も更新されていきました。スカイマップを見ると下のように再びARIが盛り返してきて10日から12日にかけてかなり活発になっているのがわかるかと思います。


このところEsが毎日のように発生してFROではRMOBグラフが虫食い状態になっているのですが、この期間もエコーがかなり多かったことがわかるかと思います。


因みに92.8MHzのRMOB Surveyのグラフ(Esのためにデータがない部分を推定値で補完したもの)を見ると今度こそ山を越えたと言えそうです。ZHRrを求めればまた違ってくるとは思いますが、1日あたりのエコー数の最大値はVORと89.4MHzが11日(UT)、92.8MHzが8日、1時間あたりの最大値はVORが11日、89.4MHzが14日、92.8MHzが13日でした。今回は活動期間が1ヶ月を越えるような流星群でピークを見極めるのはなかなか難しいことを思い知らされました。


97.0MHzは垂直偏波が強い2022年06月19日 10:00

ロシアの103.2MHzが垂直偏波の方が流星エコーが良く入ることは5月30日の記事で書きましたが、流星電波観測で使っている韓国の無変調キャリアについても調べてみることにしました。AF-4を水平と垂直で97.0MHzをそれぞれ5日間ほど受信した結果が下のRMOBグラフです。比較のために92.8MHzも一緒に載せてあります。


水平偏波で受信していた期間はおひつじ座昼間流星群が最も活発な時期で、後半の垂直に切替えた時の方がやや活動が収まっているのですが、それにもかかわらず垂直偏波の方が全体にエコーが増加しています。この結果だけで97.0MHzの偏波がどうなっているかは何とも言えませんが、少なくとも97.0MHzでは垂直偏波の方がエコーが良く入ると言えそうです。もしかしたら私の環境(他のアンテナの干渉)が原因ということも考えられるので、どなたか検証して頂けるとありがたいです。

<追記> 水平・垂直の各時間ごとのエコーの平均を求め、それらから1日あたりのエコー数を求めてみました。

       水平偏波  435個  垂直偏波 590個
      比               1  :  1.35

やはり垂直偏波が多かったと言えそうです。

観測データを更新しました2022年06月21日 12:26

HPの観測データを6月20日までのデータに更新しました。下は串本VORの状況ですが、おひつじ座昼間流星群が概ね落ち着いたように見えます。この後は7月後半のみずがめ座δ南流星群まで一休みというところでしょうか。ところでFROほどではないにしてもVORでも毎日のように仁川や紋別のEsと思われる電波が受信されるようになりました。こういう状況では周波数が微妙にずれているのが逆に助かります。


FROでは92.8MHzのエコー推移はVORと似たような傾向ですが、89.4MHzはまだエコーが多い状態が続いています。おひつじ座昼間流星群も終わったように見えません。確かにCMORで見るともまだ活発なようですが、それぞれ捉えている流星の違いによるのかもしれません。


92.8MHzの垂直偏波はさらに強かった2022年06月24日 15:43

19日に97.0MHzでは水平偏波よりも垂直偏波の方がエコー数が多いことを報告しました。そのときは同じアンテナ(AF-4)を水平・垂直に切替えて比較したのですが、5日間の総エコー数は水平1875、垂直2728で垂直の方が1.5倍ほどエコーが多いという結果でした(日が違うので大雑把な数ですが)。今回の92.8MHzでは常時観測用の5エレ八木(水平)とAF-4(垂直)について並行して5日間調べてみました。Esのためカウントできない時間がそれぞれ同じではありませんが、この間の総エコー数は水平偏波(5エレ八木)が6701、垂直偏波(4エレ八木)が6407とほとんど同等でした。


昨年11月に行った韓国無変調FMのエコー数調査(水平偏波)のときのデータではAF-4に対して89.4MHz3エレ、92.8MHz5エレのエコー数はおよそ1.4倍ほどだったので、おそらく現在の5エレを垂直にすれば6月23日(上のグラフ)の92.8MHzの総エコー数1415は計算上1981となり、89.4MHzの2428に近い値になりそうです。

前回調べた97.0MHzと今回の92.8MHzはともに水平よりも垂直にした場合の方が1.4~1.5倍ほどエコーが多くなることがわかりました。この2つの周波数については完全な垂直偏波ではなさそうですが、垂直にするメリットは十分あると思います。なお、残りの89.4MHz、93.6Mhz、97.8MHzなどについては短時間受信をしてみた結果ではあまりエコーが多くなる様子は見られていません。今後また調べてみたいと思います。

韓国無変調FM波をEスポで再確認2022年06月27日 17:54

このところ毎日のようにEsが発生していますが、昨日午後5時頃のEsはたいへん強力で安定した電波が1時間ほど受信されていました。


昨年のEsでも89.4MHzにおいて北朝鮮のプロパガンダ放送「統一のこだま」やその妨害波である韓国の無変調FM波を受信したのですが、そのときは北朝鮮と韓国の放送が交互に受信される状態でした。今回はほとんど韓国の無変調FMだろうと見当をつけて、89.4MHz、92.5MHz、92.8MHz、93.6MHz、97.0MHz、97.8MHzと周波数を変えながらFMとCWで音声受信してみました。その結果FMモードでは全て「無音」、CWモードでは全て「ピー」音が確認できました。このことから韓国からのこれらの電波は間違いなく無変調FM波(キャリア)と言えそうです。本来現地に行かなければは聞くことのできないこうしたFM放送が聞けるのですから、考えようによっては迷惑なEsもありがたいものです。