アトラクス赤道儀のグリスアップ2023年08月19日 22:12

6月にアトラクス赤道儀のウォームの調整を行ったのですが、グリスが固まりぎみだったのと、調整後も高速回転をするとウォーム一周ごとにギヤの音が変わる(ギアの当たりが適切でない)状況が見られたため、再度調整とグリスアップを行うことにしました。
まずは時角目盛盤の穴に二つのヘキサレンチを差し込み、回転させながらさらに奥にあるかに目穴を探します。レンチがかに目穴に入ったら左に回転させると極軸望遠鏡が外れます。



その後、時角表示板周辺の円形パネルとその下のモーターカバーを外すと極軸のウォーム部分にアクセスできるようになります。


ウォームギヤを回転させながら楊子で古いグリスを除去し、二硫化モリブデン入りのグリスをウォームホイールに少しつけては少し動かしを30回ほど繰り返して全周に塗布しました。その後順方向、逆方向に各一周程度高速回転を行いグリスをなじませました。


乾いたような感じのグリスだったのがしっとりとしました。


その後北側のパネルを外してウォームブラケットの固定ねじを緩めます。アーチ型をした部分は改造前の円形モーターが入っていた所です。オリジナルのモーターではモーターに取り付けられた小ウォームで初段の減速を行い、次いで極軸のウォームを駆動するという方式でした。


ウォームを高速回転させ、音の出方を聞きながらウォームブラケットの押さえ具合やねじの締め具合を調整しました。どうも前回ねじを強く締めすぎたようで、調整後はうなりのような音は出なくなりました。

次いで赤緯側を確認します。カバーを開けてみると赤経側に比べてグリスの劣化は進んでいないようでしたが一応グリスを追加することにしました。赤経側に比べてウォームホイールが全て見えるのでグリスの塗布も簡単です。


赤緯軸のベアリング部のグリースは適当な粘度もあってまだオーバーホールが必要なほどではないようです。作業を始めて3時間近くかかりましたがこれで一応完成としました。まだ実際の星を見ながら確認しないと本当に上手く調整できたかはわからないのですが、このところずっと夜は晴れません。晴れてくれー


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